
バー開業ガイド
ビジネスの特徴
バーは、一般的に深夜間を営業時間としてアルコール飲料や軽食を提供する場所です。店舗の雰囲気を作ることで、リラックスしてお酒を楽しむ場として広く利用されています。業務としては、ドリンクの調理や提供、受付やレジ業務、店内の清掃、お客様へのメニュー説明やおすすめのドリンクの提案などがあります。
主な収益源は、ドリンクの提供による売上であり、また、特別なイベントや季節のパーティー、テイクアウトやデリバリーサービスの利用料金も収益を増やす要素です。さらに、バーテンダーによるカクテル作りの実演や、バーの貸切パーティー、特製カクテルのギフト販売など、多様な収益源を持っています。
市場トレンド
(1) 健康志向の高まり
低アルコールやノンアルコールのカクテルが注目されており、オーガニック素材や無添加のシロップを使用したメニューが人気です。
(2) 生産性と顧客体験の向上
モバイルオーダーや非接触型支払いシステムの導入、インテリアや音楽、照明の工夫により特別な体験の提供が求められています。
(3) クラフトドリンクと地元産素材の活用
クラフトビール・カクテルなどの提供や、地元素材を活かしたメニュー開発が進んでいます。
(4) バー文化の国際的普及
海外展開するバーが増え、現地文化との融合やバーテンダー技術イベントも活性化しています。
開業形態
- スタンドバー:気軽な立ち飲みスタイルで初期費用を抑えやすい反面、ゆっくりしたい客層は逃しやすい。
- テーマバー:特定のテーマ(スポーツ・漫画など)に特化してコアなファンを獲得しやすい。
- バー&レストラン:食事も提供することで幅広い客層に対応可能。ただし人材育成や管理が複雑。
許認可
・食品衛生責任者
各店舗に1名以上配置。保健所の講習(約6時間・1万円程度)を受ける必要があります。
・飲食店営業許可
所轄保健所への営業許可申請が必須。店舗の構造によって書類や手続きが異なるため、事前相談を推奨。
・深夜酒類提供飲食店営業届出
深夜(0時以降)に酒類を提供する場合、地域の警察署に届出が必要です。
開業ステップ
- 店舗のコンセプト・事業計画書作成
- 資金調達
- 出店先決定・内装業者選定
- 営業許可等の取得
- メニュー開発・構成の検討
- 仕入・人材募集
- 宣伝広告・プロモーション
- 開業
開業資金
バー開業資金はおおよそ500万円~2,000万円以上。必要経費には、賃料・改装費・内装/照明/音響設備・初期仕入れ・従業員教育・広告宣伝費などが含まれます。
開業前にしっかりと市場調査と見積もりを行い、実際の必要資金を把握することが重要です。
会社設立
個人事業でも可能ですが、法人化することで信頼性や節税面でのメリットがあります。東京都での設立ステップは以下の通りです:
- 申請書類作成(※都庁にて購入)
- 都庁への申請
- 審査
- 許可
弊社では、会社設立に不安がある方向けに低価格での支援サービスをご提供しています。
収益モデル
立地・営業時間・季節によって売上が変動するため、開業前に収益計画の策定が必須です。
弊社の事業計画書フォーマットを活用し、まずは計画作成から始めてみてください。以下のリンクからダウンロード可能です。
最後に
バー市場は若年層のアルコール離れや多様化によって縮小傾向にありますが、一方でテーマやスタイル次第で多くの可能性を秘めたビジネスでもあります。
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起業の手続きって何から始めればいいの?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。
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この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura
元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
補助金コンサルタント、融資・資金調達コンサルタント、
産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。
融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。


























